お客様の役職・会社名、正しい呼び方と敬語——例文つき

お客様の役職や会社名を正しく呼べると、会話の質がひとつ上がります。この記事では、役職の呼び方の基本ルール、役職別の声かけ例、会社名・部署名を話題にするときの敬語をまとめています。ポイントを絞って覚えれば、今夜から使えます。
役職の呼び方、まず3つだけ
① 役職名は「さん」の代わりになる
「社長さん」「部長さん」は二重敬称です。「社長」という言葉自体がすでに敬称を含んでいるので、「〇〇社長」か「社長」と呼ぶのが自然。
② 自社の人には役職をつけない(知識として)
ビジネスマナーでは、自分の上司を外部の人に紹介するとき「部長の田中」と呼び捨てにします。お客様が「うちの部長が〜」と話すとき、この文脈を知っていると会話が読みやすくなります。
③ 役職がわからないときは流れに任せる
名刺交換の場でもないので、無理に聞き出す必要はありません。会話の中で自然に出てきたときに「〇〇部長なんですね」と拾えれば十分です。
役職別・呼びかけ方と例文集
| 役職 | 呼びかけ方 | 避けたい言い方 |
|---|---|---|
| 社長 | 「〇〇社長」「社長」 | 「社長さん」(二重敬称) |
| 会長 | 「〇〇会長」「会長」 | 「会長さん」 |
| 部長 | 「〇〇部長」「部長」 | 「部長さん」 |
| 課長 | 「〇〇課長」「課長」 | 「課長さん」 |
| 役員・取締役 | 「〇〇さん」または「取締役の〇〇さん」 | 「役員さん」(ぼんやりしすぎ) |
| 肩書きがわからない | 「〇〇さん」 | 憶測で役職をつけない |
役職を会話に織り込む例です。
社長ってどんなお仕事が一番大変ですか?
やっぱり人の問題かな
そうなんですね。社長がそこまで考えてくださるって、部下の方は幸せですね
「社長」という言葉を自然に2回使っています。名前を呼ぶのと同じで、役職名を適度に使うと相手は「認めてもらえている」と感じやすくなります。
会社名・部署名を話題にするときの敬語
会社名の扱い
お客様の会社は「御社(おんしゃ)」が基本です。「貴社(きしゃ)」は書き言葉なので、話し言葉では使いません。
部署名の扱い
部署名はそのまま使って問題ありません。「〇〇部の方なんですね」と繰り返すだけで、ちゃんと聞いていることが伝わります。
営業部でずっと外回りしてるんだよ
営業部って大変そうですよね。毎日外に出られてるんですか?
そう、雨の日もね
それは体力いりますね。〇〇部長、すごいと思います
相手の言葉をそのまま使い直すだけで十分です。難しい言い回しは必要ありません。
やってしまいがちなNG例と言い換え
NG① 役職に「さん」をつける
「部長さん、すごいですね」→「部長、本当にすごいですね」
NG② 会社名をぞんざいに呼ぶ
「〇〇会社って有名ですよね」→「御社って有名ですよね」または「〇〇さんの会社、よく聞きます」
NG③ 役職を間違えたまま使い続ける
曖昧なまま「部長でしたっけ?」と確認するのは自然なことです。間違ったまま使い続けるよりずっといい。
NG④ 同じ質問を繰り返す
「お仕事、何をされてるんですか?」を何度も聞くと「覚えてくれていない」という印象になります。一度聞いた内容を次の来店でさりげなく触れられると、差がつきます。
よくある質問
Q. 「社長」と「代表取締役」、どちらで呼べばいい?
席での会話では「社長」が自然です。「代表取締役」は書類や正式な場で使う言葉なので、話し言葉では「社長」で問題ありません。お客様自身が「代表をやってます」と言った場合は「代表の〇〇さん」と呼ぶのが無難です。
Q. 役職が高い人ほど、特別な言葉遣いが必要?
基本的な敬語ができていれば、特別な言い回しは必要ありません。過度に畏まった話し方はむしろ距離を感じさせることもあります。役職を正しく使えているだけで、気遣いは十分に伝わります。
「二重敬称にしない」「御社を使う」「相手の言葉を拾い直す」——この3点を意識するだけで、会話の印象はぐっと変わります。今夜、役職が話題に出たときにひとつ試してみてください。


