キャバ嬢のヘアセットを自分で——アップスタイル4種の作り方

キャバ嬢のヘアセットは、自分でもできます。この記事では、出勤に使いやすいアップスタイル4種(ハーフアップ・ポニーテール・お団子・夜会巻き)の作り方を中心に、崩れにくい土台の作り方、アイロンを安全に使うための注意、お店で崩れたときの直し方をまとめました。
キャバ嬢のヘアスタイル、今はどんな形が多い?
高く盛り上げる「盛り髪」は、以前より少なくなっているようです。少し前の記事ですが、歌舞伎町のヘアセットサロンの店長は2017年の取材で、その店では夜の仕事の人から盛り髪の注文はなく、自然に見せるスタイルが主流だと思う、と話しています(ねとらぼ、2017年9月)。ただ、地域やお店によって雰囲気は違います。
ふだんは巻いておろし、イベントやバースデー、首元を見せたいドレスの日にアップにする、という人も多いようです。おろす日は、全体を巻いてスプレーで整えれば十分です。次の章の「土台づくり」のコツは、そのまま使えます。アップにする日は、まず次の4つから選ぶと迷いません。
| スタイル | 向いている長さ | 手間 | 印象 |
|---|---|---|---|
| ハーフアップ | ボブ〜ロング | 少ない | やわらかい・話しかけやすい |
| ポニーテール | 肩より長い | 少ない | 明るい・すっきり |
| お団子(シニヨン) | 肩より長い | ふつう | 首元が出て、ドレスが映える |
| 夜会巻き | 肩甲骨より長い | 多い | 大人っぽい・落ち着いた |
髪型の決まりはお店によって違います。「アップにしてほしい日がある」「髪をおろす日は巻くこと」のような指定があるお店もあるので、先に確かめておきましょう(最後の章でまとめています)。
崩れにくい土台と、そろえる道具
アップスタイルの持ちは、まとめる前の土台でほぼ決まります。
土台づくりの3つ
- 髪を根元まで乾かしきってから巻く:アイロンは乾いた髪に使うものです。湿ったまま高温を当てると、髪が傷みやすくなります
- 巻いたら、冷めるまで触らない:カールは冷えるときに形が決まります。巻いた直後にほぐしたり、まとめたりしないのがコツです。メイクをしながら待つと、時間をむだにしません(頭からかぶるドレスは、巻く前に着ておくと髪がつぶれません)
- まとめる前に全体を軽く巻いておく:ストレートのまま結ぶより、ゆるく巻いてからまとめたほうが、毛束に引っかかりができてピンが留まりやすくなります(夜会巻きだけは、表面をなめらかに見せたいので巻かずに作ります)
洗いたての髪はすべりやすく、ピンが留まりにくいことがあります。アップにする日は、前の晩か出勤の数時間前に洗って乾かしておくか、まとめる前に内側へ軽くスプレーをしておくと扱いやすくなります。
そろえる道具
- カールアイロン:肩より長い髪なら、32mm前後が使い回しやすいサイズです。ボブなら細めのものを
- コーム:分け目や、まとめるときの毛流れを整えます
- ヘアゴム:細めの黒か茶色。まとめたあと、ゴムを毛束で巻いて隠すと仕上がりがきれいです
- Uピン・アメピン:Uピンは毛束を形にとめる用、アメピンはしっかり固定する用です
- ハードスプレー:仕上げの固定用。持ち歩けるミニサイズもあると、お店での直しに使えます
- ヘアクリップ(あれば):夜会巻きで、巻き上げた毛束を仮にとめておけると、ピンをとめるのがぐっと楽になります
- ヘアアクセ(あれば):バレッタやパールのピンを結び目に添えると、自分でやったアップでも華やかに見えます
アイロンの温度は、取扱説明書の目安に従いましょう。低めの温度から試し、同じところに長く当てないほうが、髪の傷みを抑えられます。
国民生活センターのテストでは、電源を切ってから加熱面が71℃以下になるまでに、平均で10分以上かかりました(国民生活センター、2024年8月)。
アップスタイル4種の作り方
ハーフアップ
いちばん手早くできて、ボブでも作れるスタイルです。
- 全体をアイロンで内巻きにする。毛先だけでなく、中間から巻く
- 巻いた髪が冷めてから、耳の上から後ろの髪を取り、後頭部でひとつにまとめてゴムで結ぶ
- 結び目の上の髪を、指で少しずつつまんで引き出し、丸みを出す
- 結び目に毛束を少し巻きつけてゴムを隠し、アメピンでとめる
- 20cmほど離して、全体にスプレーをかける
トップの髪を引き出すのは、結んだ「あと」にします。先に崩すと、結ぶときにつぶれてしまいます。
ポニーテール
まとめる位置で印象が変わります。高めだと明るく、耳の高さだと落ち着いて見えます。
- 全体をゆるく巻いておく。結ぶときに巻きが取れやすいので、毛先は少ししっかりめに巻く
- 巻いた髪が冷めてから、ボリュームが欲しいときは、トップの根元だけ軽く逆毛を立てる
- コームで後ろに集め、決めた高さでひとつに結ぶ
- トップと後頭部の髪を少しずつ引き出して、頭の形を丸く見せる
- 結び目に毛束を巻きつけてゴムを隠し、アメピンでとめる
- 毛先の巻きが取れていたら、結び目から離して巻き直し、最後にスプレーで固定する
逆毛は少しで十分です。立てすぎると、時間がたったときに表面がぼさぼさに見えやすくなります。
お団子(シニヨン)
首元がすっきりするので、胸元や背中の開いたドレスと合わせやすいスタイルです。
- 全体を軽く巻き、冷めてから、ポニーテールと同じように低めの位置でひとつに結ぶ
- 毛束をねじりながら、結び目のまわりに巻きつける
- 巻き終わりの毛先を、お団子の下に入れ込む
- お団子の外側から、Uピンを地肌に沿わせるように差し込んで、形をとめる
- 指でお団子を少しずつ引き出して大きさを整え、スプレーで固定する
Uピンは、お団子の毛束と地肌の髪の両方をすくうように差すと、動いてもずれにくくなります。
夜会巻き
いちばん手間はかかります。大人っぽく見せたい日や、落ち着いた雰囲気のお店に向いているスタイルです。
- 顔まわりの髪を少しだけ取り分けて、先に巻いておく
- 残りの髪をブラシかストレートアイロンで整え、表面のうねりをなくす。アイロンを使い終えたら、内側に軽くスプレーをしておくと、すべりにくくなる
- 髪をすべて片側(たとえば右)に寄せ、寄せた髪を押さえるように、後頭部の真ん中の縦の線にアメピンを×の形で2〜3組とめる。地肌の近くの髪をはさむようにとめると、巻き上げた毛束を引っかける土台になる
- 寄せた髪をえり足で集めて持ち、反対側へ向かってねじりながら上へ巻き上げ、3のピンの上にかぶせる。クリップがあれば、ここで仮どめする
- 巻き上げた縦の合わせ目に沿って、Uピンを上から順にとめていく
- 余った毛先は、巻いた中に入れ込み、アメピンでとめる
- 取り分けておいた顔まわりの髪を指で整え、全体をスプレーで固定する
最初は時間がかかって当たり前です。休みの日に、手の動きを動画で確かめながら何度か練習しておくと、出勤前に慌てずに済みます。
お店で崩れたときの直し方
崩れたときは、待機室やヘアメイク室、化粧室など、お客様から見えない場所で直します。化粧室はほかのお客様も使うので、スプレーは待機室で使うほうが無難です。
- ハーフアップの結び目がゆるんだ:結び直さず、ゆるんだところにアメピンを差し直す
- ポニーテールのゴムが下がった:ピンでは戻らないので、結び直す。巻いた毛先はそのままで大丈夫
- お団子が下がってきた:外れかけたUピンを抜き、地肌の髪をすくい直して差す
- 顔まわりの髪が広がった:少量のスプレーを手に取り、なでつけて整える
- 巻きが取れた毛先:スプレーを軽くかけ、指に巻きつけて少し待つ
ピン数本とミニスプレーをポーチに入れておくと、ゆるんだ程度なら直せることが多いです。ほかに持っておくと助かるものは、キャバ嬢の持ち物・バッグの中身にまとめています。
自分でやる前に、お店に確かめておくこと
ヘアセットのやり方は、お店によってかなり違います。入店前か働き始めに、次の点を確かめておきましょう。
- 自分でセットして出勤してよいか(ヘアメイクを受けるのが決まりになっているお店もあります)
- お店にヘアメイクの人がいるか。いる場合、予約が要るか、何時までに入ればよいか
- セット代は誰が払うのか、報酬から引かれるのか、いくらか
- 同伴の日のセットはどうするか
- セットが間に合わなかったとき、遅刻の扱いになるか
- 決まった髪型の指定や、イベントの日の指定があるか
- 巻きが取れたときに、お店のコテを借りられるか。自分のミニアイロンを持ち込んでよいか
面接や体験入店のときに聞いておくと、あとで慌てずに済みます。
ヘアセットは、自分でやってきても大丈夫ですか?
うちは自分でやってきてOKだよ。イベントの日だけアップでお願いしてる
わかりました。イベントの日は、前日までに教えていただけますか?
セット代が報酬から引かれる場合は、いくら引かれているかを支払明細で確かめておくと安心です。ヘアセット代を確定申告でどう扱えるかは、業務委託で働いているか、給与として受け取っているかなどで変わります。どちらにあたるかは、契約書や支払明細などで確かめ、書面がなければお店に聞いておきましょう。一般的な考え方はキャバ嬢が経費で落とせるもの一覧にまとめていますが、自分の場合は税務署か税理士に確認してください。そのときは、自分で払った分だけでなく、報酬から引かれている分も一緒に伝えると話が早く進みます。
よくある質問
Q. ボブでもアップスタイルはできますか?
ハーフアップなら、ボブでも作れます。耳の上の髪だけを取って結び、届かない短い髪はアメピンで内側にとめましょう。ポニーテールやお団子は、結んだときに毛束が十分に残る長さ(目安は肩より下)がないと、時間がたつとこぼれやすくなります。
Q. 夕方にセットして、閉店まで持たせるコツはありますか?
乾かしきってから巻く、冷めてからまとめる、ピンは地肌の髪をすくって差す、の3つを守るだけでも持ちが変わります。仕上げのスプレーはかけすぎず、崩れたときに足せるよう、ミニスプレーを持って出かけましょう。汗をかきやすい人は、顔まわりと襟足の根元にも軽くスプレーしておくと崩れにくくなります。
最初から4つ全部を覚える必要はありません。まずはハーフアップかポニーテールのどちらか1つを、休みの日に3回ほど作ってみてください。自分の髪で確実にできる型が1つあれば、出勤前の時間に余裕が生まれます。


